運動生理学から見たランニング ミトコンドリアを増やすには?

運動生理学から見たランニング ミトコンドリアを増やすには?

 前回は乳酸の蓄積しにくいからだを作るための3つの方法(1.ミトコンドリアの数を増やす2.筋トレをする3.ランニングのエネルギーコストパフォーマンスを高める)のうちの「ミトコンドリアを増やす」について紹介すべくその前段階として、ミトコンドリアとは何かについて紹介させていただきました。

今回はとうとうミトコンドリアを増やす方法について述べていきたいと思います。



ミトコンドリアを増やすにはどのようなことをしたらいいのでしょう?

 意外と思うかもしれませんが、ミトコンドリアを増やすには、乳酸が蓄積される運動強度(OBLA以上前回参照)のトレーニングを繰り返し行う必要があります。

感覚的には筋力を付けるために一度筋肉にダメージを与える必要があるのと似ていますね。荒療治っぽいですが、今のところこの方法が最も良策だと考えられています。



【Advance】ミトコンドリア数を増加させるためには高い強度でのトレーニングが必要であるということは、2010年の研究報告でも明らかにされています。ミトコンドリアを増やすためには「PGC-1」というタンパクを活性化させる必要があることがわかっています。同じカロリーを運動で消費する場合、低強度で長時間運動する場合と、高強度で短時間運動する場合とで、どちらがPGC-1を活性するかということを比べたところ、高強度で短時間運動を行った方が明らかにPGC-1は活性化されました。



普段、ゆっくりと気持ちよく走るだけではなかなかミトコンドリアは増加してくれないのです。ミトコンドリアを増加させるには、たまに60秒程度でも「このまま走り続けるのは難しいかな」くらいのペースに走る速度を上げてみましょう。60秒もすれば脚が重くなって段々スピードが出なくなってくるはずです。そうすれば、蓄積された乳酸を全身に散らすようにまたゆったりペースに戻しましょう。一回のランニングのうち3-5度も繰り返せばみるみる成果が上がってくるでしょう!

ミトコンドリアを増やすトレーニングイメージ

このトレーニングを繰り返すことによって、酸素をエネルギーに使用する能力だけでなく、口や鼻から吸い込んだ空気中の酸素をミトコンドリアまで運んでくれる、「ヘモグロビン」や「ミオグロビン」などの量も増加されます。工場にものを運ぶトラックが増えることによってどんどん工場が効率よく動けるわけですね。

しかし、乳酸が蓄積される強度でトレーニングを行うので、どうしても疲れが残ってしまうので、ケアが必要になってきます。トレーニング後はケアもしっかりやっていきましょう。(ケアの仕方についても今後、本コラムで書いていこうと思っています。)

次回予告
次回は2.の「筋トレをする」について書きたいと思います。「マラソンなのに筋トレ!?」そう思った方は要チェックですよ!お楽しみに!


[do_widget id=’text-9′ title=’false’]
[do_widget id=’text-10′ title=’false’]